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「New Road」掲載記事
JAPAN PADEL ACADEMY OFFCIAL BLOG
オリジナルコラム
「それができるようになる頃には私は何歳になってるか」について思うこと
タイトルのセリフは、一般愛好家の方を教えているとよく耳にする言葉のうちの一つです。
「(コーチの言う通りやれば)上手にプレー出来ることは分かったけど、それマスターする頃には私が何歳になってるかコーチ知ってます?」とか、選手の中にも「今からめっちゃ頑張って3年で覚えたとしても、その頃にはもう私30代ですよ」という声を時折耳にします。
もちろんそう言いたい気持ちはよく分かります。
私も真剣にテニスに取り組むようになった後、「10代の頃からこんなふうにテニスと向き合ってたら今頃どうなってたか分からない!」なんて思うことは一度や二度ではありませんでしたし、「いや、このタイミングで知れてよかった。このまま知らなかったら・・」と思うとゾッとしたりもしました。
でもやはりこう思ってしまいます。
「やってもやらなくてもどちらにしろ歳は取るんだから、だったらやったほうがいいんじゃないか」
と。
多くの人が恐れているのはたぶん次の二つだと思います。
マスターしたはしたけど、その時はすでに歳を取ってしまっている
時間かけて頑張ったけどマスターできないかもしれない
前者に関しては若返ることはできないので(それがやりたいことなのであれば)やらない理由はないですし、後者であれば少なくとも過程は楽しいわけだからそれはそれでいいのではないかと思います。
(パデルに限らず)別にやりたいとも思わないし楽しいとも思わない、けど3年で確実にマスターできるっていうならやる、ていう人いるんでしょうか(笑)
3年後に仮にマスターしたとして、その後その人にとって楽しめるかちょっと疑問です。
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▼もっと若い頃に出会いたかった
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このセリフもよく聞きます。
テニスの時もよく聞いたセリフのうちの一つです。
でもこれも若い頃別のことに時間を割き、そしてこれまで様々な人生経験をしたからこそパデル(やテニス)に出会った時に何か引っかかるものがあったのだと思います。
若い頃は若い頃で様々な誘惑がありますから、若い頃にパデルと出会っていてもおそらくハマっていないのではないでしょうか。
それに若い頃から始められたとしても、マスターするためにはどちらにしろ時間は取られるわけですから、「もうオジサンだから真剣に何かをマスターするほどにはやらない」という理由にはならないのかなと思います。
ということは年齢に関係なく「思い立ったが吉日」がほぼ正解なんだろうと思っています。
繰り返しになりますが、やってもやらなくてもどちらにしろ歳はとっていくのですから、だったらやったほうがいいと思います。(ほんとはやりたくないとか、他にやりたいことがあるのにその時間を削るか否かというような場合は別です)
よく言われることですが上達の過程というのは「螺旋状」になっています。
綺麗な右肩上がりで上達していくことはなく、多かれ少なかれどんな人にも「踊り場」や「下降期」が存在します。
これを理解していないと、始めた当初は出来ないことが出来るようになって楽しいのですが、以前と同じ努力量なのに全然上達しない時期に入ったとき、練習をやめてしまったり競技を離れてしまったりする人が一定数います。
螺旋状に上達するわけですから、そこ(今までより下手になった感覚)を超えるとこれまでできていたプレーより少し上のレベルのプレーがいつの間にかできるようになります。
これを理解している人は上達が止まった感覚があっても練習をやめることはありません。
私自身もいまだに最近気づいたこと、以前より上手に打てるようになったショットというのがあります。
当たり前ですが最初から何もかも完璧にできる人というのはいません。
また、そういった才能に恵まれた選手は若くして競技を辞めてしまうケースも少なくありません。
元世界ランキングNo.1のサンプラスというテニス選手は、引退する際「僕のテニスの中で伸ばせるところはもうなくなってしまった」と言いました。
こう考えたら伸ばせる部分がある私たちは幸せなのではないでしょうか。
自分が大好きなスポーツをやめなくて済むのですから。
第5回ダンロップ全日本パデル選手権を終えて①
結果はベスト4でした。
準決勝決勝が行われる最終日に3年ぶりに残ることができ、もちろん悔しい気持ちもありますが今は嬉しい気持ちが強いです。
いや、やはりどちらかというとホッとしたというのが正直なところで、でも同時にこれまでの全日本に比べると楽しみながらやれたような気もしていて、自分でもあまりなんのこっちゃわかっていない感じです。
#じゃあ書くな
ペアの大久保さん、三日間ありがとうございます。
オジサンペアの良いところも悪いところも出ましたね。
悪いところは身体がどうしても悲鳴を上げちゃうとこで(笑)、良いところは(テニス時代のものも含め)知識と経験をプレーに活かせることと、自分(の限界)を知っているところ。
ここは今回の私たちの(目には見えないけど)最大の強みだったのではないかなと思います。
#あと40代とは思えないネット前での大久保さんの動き
これからもお互い向上心を忘れずにパデル楽しみましょう。
さて現在の全日本の日程(男子)は、3日間のうち初日1試合、2日目2試合、最終日2試合となっており、この試合数を2・2・1にしてもいいのではないかなーなんて個人的には思いました。
有観客で開催するという前提にはなりますが、そうすれば会場に足を運んでくださる方は初日に色々な選手の試合を見ることができますし、選手としては「最終日は決勝だけ」のほうが疲労度が少なくなりますし、そのほうがレベルの高いプレーを観客の皆さんに見せることができる可能性が上がるのでwin-winかなーなんて思ったりもします。
まだまだ比較なんてできないですが、男女準決勝全4試合、男女決勝2試合、このレベルの試合を計6試合見れるチケット、テニスだといくらになるんだろうって感じですw
とはいえ今回で5回目の全日本ですが、一つのトーナメントとして見たとき、年々進化しているなーと本当に感じます。
マイナースポーツでこんなことまで?!という取り組みがあったり、複数のスポンサーに支えて頂いていたりと、参加する選手にとっては参加すること自体にも価値がある大会になってきていると感じます。
そして日本パデル協会の運営スタッフやボランティアで運営のサポート、いやサポートという言葉はおかしいですね、運営のメインとなって動いてくださっている皆さんには本当に感謝です。
私はどちらかというときっちり分けたいタイプなので、トーナメントに出る際はどうしても勝利に意識が向いてしまいます。
そこに単細胞が相まって運営スタッフの細かい心遣いに気づくことができず、後に反省するという日々をここ数年毎回繰り返しています。。
国内最高の舞台を作るために動いていただいたお礼は、国内最高のプレーもしくは自分史上最高のプレーを見せる、もしくは見せようと努力することがそれにあたるかなと思うようにして、勝手に自分を納得させています。
#運営に関わってくださっている皆さんには本当に感謝の念に堪えません
お金払って美術館に行って、どこの誰だかわからない人の絵が飾ってあったらがっかりするのと同じように、全日本を見に行って、どこのパデルコートでも見られるようなプレーしか見られなかったら一般の観客はがっかりします。
「選手として全日本を目指す」というのはそういうことです。
#いま自分に言い聞かせています
#あくまでも個人的な意見です
こういう姿勢でいれば「良いプレーをもっと多くの人に良い環境で観てもらえる舞台」をきっと作ってくれると思うので、最高のプレーが最高の舞台でできる、見れる日もそう遠くないんじゃないかと思います。
最後に運営サイドに一つだけお願いです。
2022年度の全日本の会場には暖房器具が欲しいです(笑)
②へ続きます。
実は私が引っ張られているのではないか
快感や多幸感を得ることができると言われている神経伝達物質のドーパミン。
ドーパミンは「生きる意欲を作るホルモン」なんて言われたりするほど人間にとって欠かせないものです。
テニス時代もありましたし、パデルに来てからもありましたが、ここ最近頻繁にこのドーパミンをコートで感じることが増え、なぜなのかちょっと考えてみました。
ドーパミンというのは以下のような感情のときに出ると言われています。
「頑張るぞ!」
「嬉しい!」
「やったぜ!」
「素晴らしい!」
そしてこのドーパミンは、
・運動をする
・何かに挑戦する
・新しいことをしてみる
といった要素があると増えると言われています。
この中で私が特にドーパミンを感じるのは、オンコートで目の前の選手が「素晴らしい」プレーをしたときと、「新しいことに挑戦」したときです。
面白いなと思うのは、自分がそれをやったわけではないのに、自分がやったとき以上に嬉しいという感情に包まれること。
目の前の選手にシンクロしてるからかなとか、同期しちゃっているのかなとも考えましたがどうもそういうわけではなさそうです。
自分も選手としてプレーしているので分かりますが、自分が今現在「自然とできるプレー」とは違うプレーを取り入れることには、抵抗というかまあまあ勇気が要ります。
そのプレーをしてそこそこ勝てている場合はなおさらです。
#今現在も勝てていないのに頑なに自分のプレーにこだわる人がいることには少々驚きますが
そういった心情のなか目の前の選手が私のアドバイスを信じてトライし、それがうまくいき、選手のイキイキした顔を見たとき、とてつもないドーパミンの波が私を襲います。
選手はレベルアップし、私はそれを見てドーパミンを感じることができる。
そのドーパミンをまた感じたいから勉強して選手の力になろうとする。
選手は強くなりたいからそれを信じてトライしてくれる。
こんな前向きな相互依存ってなかなかないような気がしています。
パデル(やテニス)に出会えたこと、コーチという職業を選んだこと、私を信じてコートに足を運んでくれる人がいることに感謝です。
何が言いたいかというと、コーチである私が選手を引っ張っているように見えて、実はレッスンに来てくれる選手が私を引っ張ってくれているのではないかと最近感じるようになったということ。
有形無形の「もっとパデルが上手になりたい」という選手の純粋な想いがひしひしと伝わってくるとき、私の中にドーパミンが出てきて、これまで開けたことのない「引き出し」から有用なアドバイスが出てくることがあり、これには自分でも驚きます。
ただこれは選手が受け身だったり、変化を拒んだりしている場合このような感覚にはなりません。
選手も私も「もっともっと」という感覚でないと起きない現象だと感じています。
変な言い方になってしまいますが、もっと良いアドバイスが欲しければ向上意欲MAXで私に接してくれるとおそらく出てくると思います(笑)
日記みたいになってしまいましたが、要は私を信じてコートに足を運んでくれている方々に感謝していますということです。
自分のためなのか選手のためなのか分かりませんがこれからも頑張りますのでよろしくお願いします。
ではまた!
失敗にしか法則はない
「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」
と言ったのはプロ野球の野村監督ですが、仕事などでも「成功した人の分だけパターンがあるけど、失敗する人のパターンは一つしかない」なんてこともよく耳にします。
パデルに置き換えるなら、例えばスマッシュでコート外に出すレマテ・ポル・トレスを狙う際、フラット系のスマッシュで打つかスピン系のスマッシュで打つかは“どちらでもいい”。
どちらでもレマテ・ポル・トレスを狙うことが可能だからで、側から見たら「フラット系のスマッシュの上手い人」「スピン系のスマッシュの上手い人」に見えるわけで、どちらも「スマッシュの上手い人」の部類に入ります。
一方スマッシュでレマテ・ポル・トレスを狙いたい人が「ウエスタングリップ」でスマッシュを打とうとしている場合、まず間違いなく成功しません。
我々指導者からすると、こういったウエスタングリップでレマテ・ポル・トレスを成功させようと頑張っている人というのは、「北海道に用事あるんだけど自転車で行こっかなー」と言っている人のように映ります。
#道中の苦労も楽しめるならこれもOK
無理ではないけどもっと他に良い方法がある。
コスパ良く上達するのであれば、こういった「これをやったら絶対上手くならないよね」というのを潰していく、避けて通る必要があります。
これを自分で調べるのがしんどいのであればコーチに相談しましょう。
良い選手になるにはまず「これをやったら絶対上手くならないよね」が混じってない土台を作る。
その上に「自分だけのオリジナル技(成功パターン)」を乗っけられればベターです。
一緒に頑張りましょう。
ではまた!
音声配信
vol.2
vol.6
今後目指すものが見えてきた
vol.7
メンタルの切替方法とは
vol.8
メンタルトレーニングを始める前に知っておきたいこと
vol.9
応用から始めてしまう指導者の特徴
vol.10
vol.12
vol.13
vol.14
vol.16
vol.18
vol.19
vol.20
vol.21
vol.22
vol.23
vol.24
vol.25
vol.26
vol.27
vol.28
vol.29
vol.30
スポーツのアドバイスも何を食べるか、何に投資するかを決めるときと同じ
vol.31
vol.32
vol.33
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